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2014年12月05日
第二十六回 常時と非常時
今回は少し視点を変えて常時と非常時のまちの話をしたいと思います。
常時というのは、災害の起こっていない時です。
非常時というのは、災害が起こった場合のことです。
普段の常時のまちは賑やかで人が多くいて、安全(犯罪や事故は除く)です。
いざ非常時になった時、まちには危険がいっぱいです。
ガラスが散乱したり、看板が落ちてきたり、歩く場所を見つけることも困難になります。
そうなってからでは遅いので、常時に非常時の事を備えることがとても大事なのです。
まちの中の歴史的建造物や重要文化財だけでなく、あなたが住む家や、家の廻りのことを考えることもとても重要になります。
その辺のお話はまたにして、今回は応急危険度判定士についてお話してみたいと思います。
各市町村には応急危険度判定士がいます。
応急危険度判定って、どんなことをするか知っていますか?
先日、牧之原市波津で解体途中市営住宅を利用しての応急危険度判定士「模擬訓練」が実施されました。非常時は突然やって来ますのでその為の訓練です。
模擬訓練は本物の建物を使って実施します。本物の建物を使うことでより現実味を持った訓練ができます。
応急危険度判定士とは
地震が起きたあと、建物が安全に使用できるかどうかを判断してその状態を調べる捜査員です。
使用できない場合は、「危険」(赤紙)
注意が必要な場合は、「要注意」(黄紙)
使用可能な場合は 、「調査済」(緑紙)
を貼っていきます。
災害が起こって建物に異変が起きた場合でも、我が家に戻りたくなったり、我が家のことが心配になりますよね。危険な状態でも家に入り大切な思い出や生活用品を取りに戻りたくなります。でも非常時の建物はやはり危険が多いのです。その状態を判断してくれるのが応急危険度判定士です。彼らが活躍する場はない方が良いのですが、現実問題として災害は起こります。ですので、どんな時にでも適切に対応できるよう日々訓練を行っています。
最近ではポータブルハンディデバイスを利用した判定も行われてきているそうです。
使用した感想としては、
・建物の位置が地図でわかる。
・集計が早くできる。
・建物の写真等メール送信ができる 等々。
普通、判定士が2人で1日20件ほどの調査をするわけですが、このデバイスを利用すればもっと件数がこなせるような気がします。
「判定士はその時の建物を判定するので、後の責任を考えるより自信をもって判定してもらいたい」
二次災害は決して起こしてはいけないと思います。
自信を持って判断しようということですね。
「備えあれば憂いなし」。
常時に非常時のことは考えにくいものですが、通常の生活がおくれている今だからこそ、非常時のことを考えておいてほしいものです。市町村による補助金制度もいろいろな種類があるので、ぜひ相談してみてください。
防災のお話でした。
Posted by 日刊いーしず at 12:00