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2015年07月15日
第四十回 相良海岸の津波対策
3.11の津波はまだまだ記憶に新しいことです。仮設住宅で暮らしている方が少なくないなか、こんな記事を書くことがいいのか迷いますが、ただ率直に感じたことを書かせていただきます。
私の住む牧之原市地頭方では毎月25日に町内会の組長会という集まりが開催されます。
今年は自分が組長を務める順番の年です。
先日その集まりで、防潮堤について静岡県の土木事務所と牧之原市役所の方の説明がありました。
内容は国が想定する津波の高さが8~10mで、現在ある堤防が6~7m。その差が一番ある地頭方の堤防をまず最初にかさあげするとのことでした。
およそ3~4mかさあげされ、海から12mの堤防になるそうです。
私が小学生の頃は学校にプールが無く、夏休みはこの海に泳ぎに行き、出席のはんこをもらった記憶があります。
そのころは今の堤防もなく、現在のものは10年位前に造られました(最近物忘れが早いので時期は確かではありません)。ここ150号線は海が荒れると高波で通行止めになることがあり、そのためでもあるようです。
県からは次のことも説明がありました。
・景観対策として法面の緑化等を図る。
・既存の海岸利用を踏まえ、適切に階段やスロープを設置する。
・堤防天端を遊歩道としても利用できるよう、転落防止柵を設置する。
説明会では地区会・住民からの質疑の時間はなく、意見も特にありませんでした。あの津波を想像すると、一刻も早い堤防の設置は、誰もが願うことです。すぐ近くに小学校もあるし、地頭方の集落もあり多くの人が住んでいます。
ただ、残念なことに空家や既に建物を取壊して引越す方も増えています。小学生が減少しているのは、単に少子化というだけではないように思います。
せっかくこのような立派な堤防を作ってもらえるなら、景観を含め、もっと住民から利活用できる堤防にしていかなければなりません。以前はドライブに150号線の海岸線を走り御前崎の先端まで行った方も多いと思います。せっかく来ていただいても、堤防だけしか見えないのでは魅力ある街とは言えません。
住宅も同様に、防災面(構造)は一番大事ですが、開放感(間取りのゆとり)が無いと日々がつまらないですよね。
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執筆/サギサカ設計事務所 鷺坂雄二
私の住む牧之原市地頭方では毎月25日に町内会の組長会という集まりが開催されます。
今年は自分が組長を務める順番の年です。
自宅(標高約19m)から見える地頭方小学校(標高約6m)。その先が駿河湾
先日その集まりで、防潮堤について静岡県の土木事務所と牧之原市役所の方の説明がありました。
内容は国が想定する津波の高さが8~10mで、現在ある堤防が6~7m。その差が一番ある地頭方の堤防をまず最初にかさあげするとのことでした。
およそ3~4mかさあげされ、海から12mの堤防になるそうです。
国道150線を東から撮影。海の反対側の松林が地頭方小学校
私が小学生の頃は学校にプールが無く、夏休みはこの海に泳ぎに行き、出席のはんこをもらった記憶があります。
そのころは今の堤防もなく、現在のものは10年位前に造られました(最近物忘れが早いので時期は確かではありません)。ここ150号線は海が荒れると高波で通行止めになることがあり、そのためでもあるようです。
4mほどかさあげするとこんな感じでしょうか(道路からは5m位の高さになるそうです)
県からは次のことも説明がありました。
・景観対策として法面の緑化等を図る。
・既存の海岸利用を踏まえ、適切に階段やスロープを設置する。
・堤防天端を遊歩道としても利用できるよう、転落防止柵を設置する。
説明会では地区会・住民からの質疑の時間はなく、意見も特にありませんでした。あの津波を想像すると、一刻も早い堤防の設置は、誰もが願うことです。すぐ近くに小学校もあるし、地頭方の集落もあり多くの人が住んでいます。
ただ、残念なことに空家や既に建物を取壊して引越す方も増えています。小学生が減少しているのは、単に少子化というだけではないように思います。
せっかくこのような立派な堤防を作ってもらえるなら、景観を含め、もっと住民から利活用できる堤防にしていかなければなりません。以前はドライブに150号線の海岸線を走り御前崎の先端まで行った方も多いと思います。せっかく来ていただいても、堤防だけしか見えないのでは魅力ある街とは言えません。
住宅も同様に、防災面(構造)は一番大事ですが、開放感(間取りのゆとり)が無いと日々がつまらないですよね。
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執筆/サギサカ設計事務所 鷺坂雄二
Posted by 日刊いーしず at 12:00