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2014年08月22日
第二十回 御前崎市、「渚の交番」を知っていますか?
静岡県中部、御前崎市。駿河湾に突きだすような岬の町で、静岡県最南端の地でもあります。
自分が小学生の頃(40年くらい前)には御前崎ランドという遊園地もあり、グランドホテル、サンホテル、観光ホテル、国民宿舎などのホテルがあり、夏は観光客でにぎわっていたのを覚えています。しかし今はグランドホテルしか残っていません。
サンホテルは鉄道やバスの運行会社である静岡鉄道が運営していたためJR静岡駅からホテルまで特急バスがあり便利でしたが、ホテルがなくなるとともに運行もなくなり、陸の孤島になってしまいました。
ここ数年は雑草が生い茂り、街の寂びれた感がただよう負のイメージでした。ホテルの閉館は単に観光客の減少のためだけではなく、建物が古く、私たち建築士にも関わりのある耐震性に問題があり、補強するのに多額の費用がかかることが原因であったようです。
東日本の地震(津波)以前は、富士山が眺望できる海岸線の不動産は人気があり、取引も多かったのですが、最近では海岸から離れた場所へ引っ越す人が増え空洞化が目立っています。
特に御前崎では、ホテルが減少し、公共交通機関がなくなり、海水浴離れも重なり、以前の賑わいはなくなってきています。
そんな折、観光施設もいいのですが、もっとすばらしい施設が誕生しました。今年の夏にサンホテル跡地に開設された、「渚の交番」です。
奥に見えるのが御前埼灯台
「渚の交番」は宮崎市から始まったプロジェクト。静岡県内では初の開設になるそうで、今後増えていくそうです。
交番といっても警察とか海水浴場の監視所ではありません。素敵な海と環境を創り、御前崎の海からみんなの笑顔を作ることを目的としたもの。企画運営は地元の有志が集まり「御前崎スマイルプロジェクト」が行っています。御前崎の地域資源である「海」と「風」を生かし御前崎を活性化し、「笑顔あふれるまちづくり」を行うと共に御前崎から「元気」を発信して日本の地域社会の活力になることを目的として活動している団体です。
活動内容としては海の安心安全事業(海のパトロール)養浜事業(ビーチクリーン、砂浜の保全)、海洋教育・青少年育成推進事業(御前崎ウインドサーフィンクラブの設立)渚の交番周知・浸透事業(イベントの開催)があります。
◆御前崎スマイルプロジェクト
http://omaezaki-sp.org/
受付の方が親切に教えてくれました (交番と言っても婦警さんではないですよ)
カフェも併設しています。
海が一望でき、ハワイアンという感じです(ハワイには行ったことないけど)
余談ですが・・・。駐車場には、韓国三千浦ライオンズクラブと榛南ライオンズクラブが姉妹提携をした時の記念碑がありますが、今年度中に交番の西側に移設されます。
最後に、こんなオレンジ色の垂れ幕を発見したときは注意!(写真右)
渚の交番から少し西へ行ったウインドサーフィンの有名なポイントがあります。そこの道路を挟んだ駐車場・トイレ前にあるのですが、この垂れ幕は津波警報や雷警報が出た際の避難合図。すぐに高台に避難してください。
第20回 執筆者/鷺坂雄二
サギサカ設計測量事務所
自分が小学生の頃(40年くらい前)には御前崎ランドという遊園地もあり、グランドホテル、サンホテル、観光ホテル、国民宿舎などのホテルがあり、夏は観光客でにぎわっていたのを覚えています。しかし今はグランドホテルしか残っていません。
サンホテルは鉄道やバスの運行会社である静岡鉄道が運営していたためJR静岡駅からホテルまで特急バスがあり便利でしたが、ホテルがなくなるとともに運行もなくなり、陸の孤島になってしまいました。
ここ数年は雑草が生い茂り、街の寂びれた感がただよう負のイメージでした。ホテルの閉館は単に観光客の減少のためだけではなく、建物が古く、私たち建築士にも関わりのある耐震性に問題があり、補強するのに多額の費用がかかることが原因であったようです。
東日本の地震(津波)以前は、富士山が眺望できる海岸線の不動産は人気があり、取引も多かったのですが、最近では海岸から離れた場所へ引っ越す人が増え空洞化が目立っています。
特に御前崎では、ホテルが減少し、公共交通機関がなくなり、海水浴離れも重なり、以前の賑わいはなくなってきています。
そんな折、観光施設もいいのですが、もっとすばらしい施設が誕生しました。今年の夏にサンホテル跡地に開設された、「渚の交番」です。
奥に見えるのが御前埼灯台
「渚の交番」は宮崎市から始まったプロジェクト。静岡県内では初の開設になるそうで、今後増えていくそうです。
交番といっても警察とか海水浴場の監視所ではありません。素敵な海と環境を創り、御前崎の海からみんなの笑顔を作ることを目的としたもの。企画運営は地元の有志が集まり「御前崎スマイルプロジェクト」が行っています。御前崎の地域資源である「海」と「風」を生かし御前崎を活性化し、「笑顔あふれるまちづくり」を行うと共に御前崎から「元気」を発信して日本の地域社会の活力になることを目的として活動している団体です。
活動内容としては海の安心安全事業(海のパトロール)養浜事業(ビーチクリーン、砂浜の保全)、海洋教育・青少年育成推進事業(御前崎ウインドサーフィンクラブの設立)渚の交番周知・浸透事業(イベントの開催)があります。
◆御前崎スマイルプロジェクト
http://omaezaki-sp.org/
受付の方が親切に教えてくれました (交番と言っても婦警さんではないですよ)
カフェも併設しています。
海が一望でき、ハワイアンという感じです(ハワイには行ったことないけど)
余談ですが・・・。駐車場には、韓国三千浦ライオンズクラブと榛南ライオンズクラブが姉妹提携をした時の記念碑がありますが、今年度中に交番の西側に移設されます。
最後に、こんなオレンジ色の垂れ幕を発見したときは注意!(写真右)
渚の交番から少し西へ行ったウインドサーフィンの有名なポイントがあります。そこの道路を挟んだ駐車場・トイレ前にあるのですが、この垂れ幕は津波警報や雷警報が出た際の避難合図。すぐに高台に避難してください。
第20回 執筆者/鷺坂雄二
サギサカ設計測量事務所
Posted by 日刊いーしず at 12:00
2014年08月08日
第十九回 学生と商店街をつなぐ中間支援
静岡市清水区の清水七夕まつりは、店舗数の減少、店主の高齢化、商店の負担も多く、年々竹飾りが減少している。
戦後復興、商店街のにぎわい創出を目的として昭和26年から始まり62回目。往時は、200以上あった竹飾りが70程度にまで減少。通りを歩いてもスカスカ状態。だが、頑張っている商店主の力作も多く。多くの市民の目を楽しませている。
この祭りを維持・活性化していくためには、今後商店街以外の多様な市民の協力や支援が喫緊の課題となっている。
こうした中、私の所属するNPO法人まちづくり考房SHIMIZUが県内の里山の放置竹林等の環境問題に取り組む、静岡県立大学や静岡大学の学生等からなるチクリンピック実行委員会(東京オリンピック開催時を目標に竹を使った競技イベントを通じて里山の環境問題に市民の目を向けようとする取組を行う団体)と清水駅前銀座商店街とを清水七夕まつりをきっかけに両者をつないだ。チクリンピック実行委員会は、竹を使って学生主体で七夕祭りを盛り上げるとともに、里山の問題を多くの方に知ってもらう取り組みを行った。
そして、単に当日のイベント開催、盛り上げだけでなく、将来に亘り、協働していけるような関係性を築くための課題を探ぐるとともに、活動内容の検証を行った。
取り組み内容は次のとおりである。
《概要》
場所: 清水駅前商店街の空き店舗
日時: 2014年7月5日(土)~6日(日) 10:00~22:00
準備:竹の調達、展示物・配布物の用意、景品の用意など
≪実施≫
◇竹切りレースについて
*同じ太さの竹を切る早さを部門ごとで競った。
*大人や子供、似た年代の参加者が3人集まったら、それぞれで竹を切るタイムを競ってもらいます。
*使った竹は竹炭に加工して、再利用。
◇展示
*「放置竹林について」、「チクリンピックについて」、「里山保全に取り組む団体の紹介」などの資料展示。関係するチラシやパンフレットも常時設置した。
《実績》
◇竹切りレース
5日→10レース実施し、30名の方が参加
6日→15レース実施し、45名の方が参加
2日間通算で75名もの方が参加。
◇輪投げには約120名の子どもたちが遊びに来てくれました。
《役割分担》
NPO法人まちづくり考房SHIMIZU ・・・学生と商店街をつなぐ
チクリンピック実行委員会 ・・・空き店舗を活用した企画運営
清水駅前銀座商店街 ・・・空き店舗や備品の提供、広報活動
《課題》
継続は可能であるが、組織内外の情報共有や目的共有を行うことなどが次回の課題。
竹切りレースの模様
第十九回執筆者/木村精治
(有)都市環境デザイン研究所 代表取締役
戦後復興、商店街のにぎわい創出を目的として昭和26年から始まり62回目。往時は、200以上あった竹飾りが70程度にまで減少。通りを歩いてもスカスカ状態。だが、頑張っている商店主の力作も多く。多くの市民の目を楽しませている。
この祭りを維持・活性化していくためには、今後商店街以外の多様な市民の協力や支援が喫緊の課題となっている。
こうした中、私の所属するNPO法人まちづくり考房SHIMIZUが県内の里山の放置竹林等の環境問題に取り組む、静岡県立大学や静岡大学の学生等からなるチクリンピック実行委員会(東京オリンピック開催時を目標に竹を使った競技イベントを通じて里山の環境問題に市民の目を向けようとする取組を行う団体)と清水駅前銀座商店街とを清水七夕まつりをきっかけに両者をつないだ。チクリンピック実行委員会は、竹を使って学生主体で七夕祭りを盛り上げるとともに、里山の問題を多くの方に知ってもらう取り組みを行った。
そして、単に当日のイベント開催、盛り上げだけでなく、将来に亘り、協働していけるような関係性を築くための課題を探ぐるとともに、活動内容の検証を行った。
取り組み内容は次のとおりである。
《概要》
場所: 清水駅前商店街の空き店舗
日時: 2014年7月5日(土)~6日(日) 10:00~22:00
準備:竹の調達、展示物・配布物の用意、景品の用意など
≪実施≫
◇竹切りレースについて
*同じ太さの竹を切る早さを部門ごとで競った。
*大人や子供、似た年代の参加者が3人集まったら、それぞれで竹を切るタイムを競ってもらいます。
*使った竹は竹炭に加工して、再利用。
◇展示
*「放置竹林について」、「チクリンピックについて」、「里山保全に取り組む団体の紹介」などの資料展示。関係するチラシやパンフレットも常時設置した。
《実績》
◇竹切りレース
5日→10レース実施し、30名の方が参加
6日→15レース実施し、45名の方が参加
2日間通算で75名もの方が参加。
◇輪投げには約120名の子どもたちが遊びに来てくれました。
《役割分担》
NPO法人まちづくり考房SHIMIZU ・・・学生と商店街をつなぐ
チクリンピック実行委員会 ・・・空き店舗を活用した企画運営
清水駅前銀座商店街 ・・・空き店舗や備品の提供、広報活動
《課題》
継続は可能であるが、組織内外の情報共有や目的共有を行うことなどが次回の課題。
竹切りレースの模様
第十九回執筆者/木村精治
(有)都市環境デザイン研究所 代表取締役
Posted by 日刊いーしず at 12:00